ARCHITECTURE

鎌倉小町通りに面する老舗の和紙専門店「社頭」の耐震リノベーションです。

小町通りでは現在、古くなったビルの再開発が増えていますが、無味乾燥なオフィスのような建物が増え、鎌倉らしい風情が失われつつあります。

このプロジェクトでは古い建物を極力残し、オリジナルの建物の風情を活かしながら、耐震性を高めてリノベーションするという選択をしました。

2階は伝統木造の木組みの美しさを体験できるようなリノベーションとし大きな開口を設けることで通りから目立つように考慮しています。

土壁は本来防火性が高いため、この土壁を活かしながら内側に入れ子状に構造体を造り一体化させることによって、耐震性を高めました。

懐石料理屋の離れの内装デザインです。観光客の多い前面道路に接しながらも、京の町屋の袋小路に入り込むように喧騒から切り離された落ち着きのある個室空間を提案しました。

囲炉裏風の茶室の間をイメージしています。家具や建具類もクライアントと古材屋を巡って掘り出し物を探し出し、クライアントと創り上げていくプロセスも楽しみました。